ぶさうさブログ

兄を亡くした自死遺族、FTM夫の妻の立場がメインのブログです。時々ねこさん、映画、漫画、本、アドラー心理学(勉強中)、ダイエット、ギター(初心者)など。

突然いなくなった兄②

一つ前の「突然いなくなった兄」で書きましたが、私の兄は2011年8月19~20日の間に亡くなりました。


東京でひとり暮らしをしていました。



遺体が見つかったという警察からの連絡は、その約1ヶ月後の9月の下旬でした。



兄が亡くなった知らせを聞く前。
兄が東京で働いていた職場の方から
「2週間ほど来ていないし連絡もない」
と自宅に連絡が入った。


2週間ほど兄は無断欠勤をしていた。



兄は躁鬱で、その職場に入る前には入院していたこともあった。



その職場は、今までの職種とは全然違ったものだけど、
「これしかない!」
と意気込んでいたらしい。



(私はほとんど全て、兄とやりとりをしていた母から話を聞いただけです。私は兄とは直接やりとりはしていません。)


そのころ母が、
「メールも返って来ないし電話も電源が切れているか電波の……のアナウンスしか流れない。」
と心配していたところだった。




1度、兄が大学生の時に死のうと思って何日かアパートに帰らずに行方不明になったことがあった。

それは私が高校生の時。

その時は実家の隣の県に兄は住んでおり、アパートの大家さんから実家に連絡が入った。

記憶がおぼろげだが、その何日か後に大家さんから「帰って来た様子がある」
と連絡が入り、母と私の2人で新幹線で駆けつけた。


兄が
「死のうと思った…池みたいなところに沈んでみたけど、苦しくて這い上がってきた。そこから何十km歩いて帰ってきた。」
と言っていたのを覚えている。




こんな「未遂」が1度あったので、今度は
「本当にどこかにいってしまったのかもしれない。」
と予感してしまった。
でもどこかで
「いやいやそれはないでしょ…」
とも思っていた。


母にはもちろん、姉にも父にも友達にも誰にもその時の不安な気持ちは言えなかった。


ただただ
「パニックになる母を支えないと」
という思いから、あまり気持ちを出さずに冷静なふりをしていたと思う。


続く